TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD インプレッション

TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD インプレッション_c0369219_16592815.jpg


TAMRON(タムロン)究極の超広角ズームレンズ「SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD」(Model A012)を購入しました。




このレンズを入手するまでには、紆余曲折とした遍歴がありました。


最初に広角ズームとして購入した「SIGMA 24-35mm F2 DG HSM | Art」の、

単焦点並みの驚きの描写力には非常に満足し、常用レンズとして大活躍していたのですが、

登山での撮影の際に、広角域に物足りなさを感じてしまい・・・

アウトドア用と、ある程度は割り切って「Canon EF16-35mm F4L IS USM」に買い換えてみます。


そして「EF16-35mm F4L IS USM」は、隅々までカリッカリの解像感が素晴らしく、

手ぶれ補正機能にも目から鱗の利便性を感じて驚いたものですが、

やはりF4という暗さから、家族スナップなどの普段の撮影に不満が出てしまって・・・


明るく超広角レンズでテレ側が35mm程度まであり、手ぶれ補正が使えるレンズという事で、

今回この「SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD」に買い換える事となったのです。


新しく発売された、「Canon EF16-35mm F2.8LⅢ USM」にも期待していたのですが、

あまりにも高額という事もありますが、私には必須と考える手ぶれ補正機能が付いていないという事がネックとなり、

「SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD」の方に、より魅力を感じたのでした。









TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD インプレッション_c0369219_19022625.jpg

さて、この「SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD」は、

EISAアワード『ヨーロピアンDSLRズームレンズ2015-2016』 賞を受賞しています。

●受賞理由:タムロンの15-30mmレンズは革新的な設計により、大口径F/2.8の超広角ズームレンズでありながら手ブレ補正機構を搭載している。収差が少ないため風景だけでなく、室内や建築物の撮影に適しており、ストリートスナップやドラマチックなポートレートの撮影用途にも使用できる。並外れて優秀な光学性能により、高いコントラスト性能と描写力を誇る。AFと手ブレ補正機構も非常に有効である。製品の堅牢性も高く、簡易防滴構造も備わっている。大きく重いレンズではあるが、コストパフォーマンスが素晴らしく高い。


そして、製品仕様は下記の通り

モデル名A012
焦点距離15-30mm
明るさF/2.8
画角(対角画角)110゜ 32' - 71゜ 35' (35mm判フルサイズ一眼レフカメラ使用時)
85゜ 52' - 49゜ 54' (APS-Cサイズ相当デジタル一眼レフカメラ使用時)
レンズ構成13群18枚
最短撮影距離0.28m(全ズーム域)
最大撮影倍率1:5(f=30mm時:最短撮影距離0.28m)
フィルター径装着不可
最大径Φ98.4mm
長さキヤノン用:145mm  ニコン用:142.5mm
質量キヤノン用:1,100g  ニコン用:1,100g
絞り羽根9枚(円形絞り)
最小絞りF/22
標準付属品かぶせ式レンズキャップ、リアキャップ
フード一体型フード(花型・ズーム連動式)
対応マウントキヤノン用/ニコン用/ソニー用
希望小売価格140,000円(税抜)









TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD インプレッション_c0369219_19525579.jpg

事前に判ってはいましたが、改めて実物を見ると、大きく太く重いズッシリとしたヘビー級のレンズです。


この大きさ太さのレンズに、惜しみなく最新技術を注ぎ込んだ結果のような重さに、風格を感じさせられます。


そして、サードパーティーだというチープさは全く感じられず、Made in JAPANの高級感が感じられました。









TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD インプレッション_c0369219_08042880.jpg

カメラに装着してみると、さらにフロントヘビーの強烈な存在感を醸し出します。


以前使っていた「SIGMA 24-35mm F2 DG HSM | Art」も、大きく重くて940gだったので、

160gの差ならそれほど大した事ないだろうと思っていましたが、

実際に使ってみると、やはりズッシリと、まるで凶器のような重さを感じますね。


これを首に掛けて登山に持って行くというのは、写真が好きな人じゃないと無理だろうなあ~と思いました。









TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD インプレッション_c0369219_20223202.jpg
Canon EOS 5D Mark II +TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD ■F2.8 1/30秒 ISO400 30mm

さて、早速試しに撮ってみたのは、最短撮影距離での描写です。


0.28cm(最大撮影倍率1:5)というのは、30mmでここまで寄れました。









TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD インプレッション_c0369219_20270285.jpg
Canon EOS 5D Mark II +TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD ■F2.8 1/15秒 ISO160 15mm

15mmの最短距離だとこんな感じ。









TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD インプレッション_c0369219_20282706.jpg
Canon EOS 5D Mark II +TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD ■F2.8 1/25秒 ISO500 30mm

F2.8でここまで寄れれば、ボケを生かした撮影にも色々と重宝しそうな気がします。









TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD インプレッション_c0369219_20410016.jpg
Canon EOS 5D Mark II +TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD ■F2.8 1/6秒 ISO100 30mm

30mmの最短撮影距離で、VC(手ぶれ補正)を試してみたところ、1/6秒でも何とか止める事が出来るように思いました。


ただ、「EF16-35mm F4L IS USM」より手ぶれ補正の効きは弱いようで、

安心して常にピッタリ止められるのは、1/15秒くらいかなあ~という感じ。


それでも、手ぶれ補正がなければ、手持ちでは1/30でも危ういので、

この1~2段くらいのシャッタースピードの差でも、いざという時に実用感度で撮れる撮れないの差となってくると思うと、

これは本当に重宝する機能です。









TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD インプレッション_c0369219_21591008.jpg
Canon EOS 5D Mark II +TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD ■F2.8 1/200秒 ISO100 30mm

天気が悪い曇り空の下ですが、少し屋外でもボケ具合などの試し撮りをしてみます。









TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD インプレッション_c0369219_21514692.jpg
Canon EOS 5D Mark II +TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD ■F2.8 1/250秒 ISO100 30mm

比較的新しい設計のレンズなので、キレッキレの解像感なのかなあ~と思っていましたが、

思っていたよりカリっとした感じは無く、「EF16-35mm F4L IS USM」と比べると、やさしくふんわりした感じです。


SIGMAのリアル過ぎるくらいに解像した鮮鋭な描写に慣れていた私には、少し物足りない印象は受けましたが、

TAMRONの描き出す世界は、これはこれで独特の味のある描写のようにも感じました。









TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD インプレッション_c0369219_21371773.jpg
Canon EOS 5D Mark II +TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD ■F2.8 1/800秒 ISO100 30mm トリミング

ボケはやさしくまろやかで、発色が鮮やかで深みがあるような印象があり、

解像感や鮮鋭度だけが写真の美しさじゃないという事を、このレンズは静かに語りかけてくるような気がします。









TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD インプレッション_c0369219_21411211.jpg
Canon EOS 5D Mark II +TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD ■F2.8 1/800秒 ISO100 30mm

しかし、これはあくまでも第一印象というだけなので、

また使って行くうちに違う印象を受けるようになるかも知れません。









TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD インプレッション_c0369219_22492061.jpg

「TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD」は、

はたして、紆余曲折しつつもようやく出会えた、私の愛用レンズとなれるのか・・・          


じっくりと色んな状況で撮影をして、

どんな世界が撮れるのか、楽しみにしながら色々と試して行きたいと思いました。









Canon EOS 5D Mark II +SIGMA 35mm F1.4 DG HSM | Art &TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD &iPhone 6 Plus

Commented by soitto at 2016-10-13 22:11
いいですね〜♪いいですね〜♪(^.^)
新しいレンズってワクワクしますよね!
私自身の所有しているレンズは
SIGMAが多いですけど、
色の感じやボケの感じは
TAMRONの方が好みです。
レンズの持つ色味って重要ですよね。
もちろんRAWで好みの色まである程度は
持っていけますが、もともとの色味の加減で
どうしても出したい感じが
出せない時もありますよね。
私はSIGMAのレンズでどうしても
好きな感じに持っていけないものが1本あり、
そういうのが気になるとなかなか
愛着わかないんですよね。。(^^;;
ボケにしたってそうですよね。
このレンズがHideさんの良き相棒となると
いいですね!!
しかし大きくて重いのが…大変ですね!(^.^)
Commented by zbjsower at 2016-10-13 23:58
そいっとさん

レンズってやっぱり重要ですよねぇ
純正を使うのが王道なんだろうけど、最近はSIGMAを筆頭にサードパーティーが純正に勝るとも劣らないくらいの製品をどんどん出して来ているようで、レンズ選びにますます迷ってしまうようになりました。
そいっとさんは、TAMRONが好みなんですね~
実は以前TAMRON28-75F2.8を使っていたのですが、設計が古いせいか、どうもシャキッとしない感じがあってあまり好みではありませんでした。
今回の15-30mmでTAMRONは2本目なのですが、このレンズはどんな風に撮れるのかなあ~と、ちょっとドキドキしています。
TAMRON90mmも、そいっとさんの作例を見ていると、とても良さそうなので、実はちょっと興味が出てきているところです。
純正の100マクロも高性能なんだろうけど、ポートレイトなんかにも使えるんだろうかとか、色々迷っちゃいますね。
15-30mmは、大きく重いですが、それだけ気合いも入るってものです・・・(笑)
TAMRONレンズのいいところなど、また色々教えてくださいね^^
by zbjsower | 2016-10-11 22:22 | カメラ・レンズ | Comments(2)

登山が好き 写真が好き ちびっ子たちと元気に歩こう!


by Hide
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31